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Branding 1
ブランディングとは1

ブランディングを成功させるノウハウを徹底解説!
基本的ノウハウから実践的ノウハウまで紹介します
【基本編】





ブランディングというと、かつては「BtoCビジネスには必要」「大企業のもの」と考えられていましたが、現在はその認識が変わっています。実際、BtoBビジネスを行う中堅・中小企業もブランディングによって大きな成果を上げています。

その理由を明らかにするために、ブランディングの考え方や種類、実践方法、成功事例などについて分かりやすく丁寧に解説していきます。ブランディングを成功させるためのポイントにも言及しますので貴社のブランディングにお役立ていただければ幸いです。

ブランディングとは何か。なくてはならないブランドをつくるブランディング会社が解説します

1. ブランディングとは

ブランディングとは、企業や事業、製品・サービスを他の競合から差別化し、ステークホルダーに特定のイメージや価値を伝えるための戦略的な活動です。ビジネスの成功に貢献するといわれているブランディングについて、その定義や特徴を解説します。

1ー1 ブランドとは?

マーケティングの第一人者であるフィリップ・コトラーは、ブランドを以下のように定義しています。

ブランドとは、ある売り手または売り手集団の財やサービスを識別し、競合する他の財やサービスと差別化するための名称、用語、記号、デザイン、またはこれらの組み合わせである。

秀逸な定義ですが、抽象的なものを具体的に説明しようとしているため難解な表現となっています。ブランディングを理解する手始めとして、先ずはブランドとをシンプルに理解してみましょう。

1ー2 名称とブランドの違い

コトラーの定義にもある通り、そもそもブランドは名称です。そしてブランドと名称の違いは、その人にとって“私のもの”と認識されているか否かの違いに他なりません。

つまり利用者から“私のもの”と思われるようになった段階で「商品名称」が「商品ブランド」に昇格し、利用者や従業員から“私のもの”と思われるようになった段階で「企業名称」が「企業ブランド」に昇格するのです。



名称とブランドの違い
商品、サービス企業
商品名称商品ブランド企業名称企業ブランド
会社のもの
利用者のもの
取引先のもの
社会のもの
会社のもの
利用者のもの
取引先のもの
社会のもの
役員のもの
利用者のもの
従業員のもの
投資家のもの
社会のもの
役員のもの
利用者のもの
従業員のもの
投資家のもの
社会のもの

1ー3 ブランディングとは?

簡単に言うと、ステークホルダーから“私のもの”と思ってもらえるものが「ブランド」であり、“私のもの”と思ってもらうために企業が行うアプローチが「ブランディング」です。

いかにステークホルダーから“私のもの”と思ってもらうか。目標の達成に向けて重視すべきステークホルダーは利用者なのか、従業員なのか、投資家なのか。ブランディングの対象を見極めることころから、ブランディング作業は始まります。

1ー4 マーケティングとブランディングの違い

ちなみに、ブランディングと混合されやすい手法にマーケティングがあります。経営者やビジネスリーダーから強く支持されているピーター・ドラッカーは、マーケティングの目的を以下のように述べています。

マーケティングの目的は顧客を知り、理解することで、製品やサービスが自然に売れるようにすることである。

マーケティングは単なる販売促進や広告活動ではなく、顧客との関係を構築し、顧客満足を達成するための包括的な活動であることが端的に表現されていますが、より簡潔にマーケティングを表現すると「相手にどう伝えるかを考えること」となります。一方で、同様にブランディングを表現すると「自分がどう見られたいかを定義すること」となります。

マーケティングとブランディングの違いをまとめると以下のようになります。有名企業の具体的なアプローチ例も参照してみて下さい。

マーケティングとは
端的に言うと顧客を知り、理解することで、製品やサービスが自然に売れるようにすること
より簡潔に言うと相手にどう伝えるかを考えること
具体的なアプローチ例
コカ・コーラ
(Coca-Cola)
● 広告キャンペーンを通じて製品の認知度を高める
● プロモーション活動や季節限定商品などで消費者の関心を引く
● ソーシャルメディアを活用し、顧客との対話を促進

アマゾン
(Amazon)
マーケティングとは
端的に言うと顧客を知り、理解することで、製品やサービスが自然に売れるようにすること
より簡潔に言うと相手にどう伝えるかを考えること
具体的なアプローチ例
コカ・コーラ
(Coca-Cola)
● 広告キャンペーンを通じて製品の認知度を高める
● プロモーション活動や季節限定商品などで消費者の関心を引く
● ソーシャルメディアを活用し、顧客との対話を促進

アマゾン
(Amazon)


ブランディングとは
端的に言うと企業や製品、サービスに独自のアイデンティティを構築し、ステークホルダーにその価値を伝えるプロセス
より簡潔に言うと相手に“私のもの”と思ってもらうこと。そのために、自分がどう見られたいかを定義すること
具体的なアプローチ例
アップル
(Apple)
● ブランドのアイデンティティは革新性とシンプルさ
● ロゴ、製品デザイン、ユーザー体験を通じて一貫したメッセージを伝える
● 顧客はアップル製品を使うことで特別な感覚やスタイルを感じる

スターバックス
(Starbucks)
● ブランドのアイデンティティは、プレミアムなコーヒー体験と心地よい空間
● 店舗のデザイン、カスタマーサービス、製品のパッケージなどでブランド価値を強化
● 顧客はスターバックスでの体験を通じてエンゲージメントを感じる
ブランディングとは
端的に言うと企業や製品、サービスに独自のアイデンティティを構築し、ステークホルダーにその価値を伝えるプロセス
より簡潔に言うと相手に“私のもの”と思ってもらうこと。そのために、自分がどう見られたいかを定義すること
具体的なアプローチ例
アップル
(Apple)
● ブランドのアイデンティティは革新性とシンプルさ
● ロゴ、製品デザイン、ユーザー体験を通じて一貫したメッセージを伝える
● 顧客はアップル製品を使うことで特別な感覚やスタイルを感じる

スターバックス
(Starbucks)
● ブランドのアイデンティティは、プレミアムなコーヒー体験と心地よい空間
● 店舗のデザイン、カスタマーサービス、製品のパッケージなどでブランド価値を強化
● 顧客はスターバックスでの体験を通じてエンゲージメントを感じる


ブランディングとマーケティングは、企業の成功に不可欠な要素であり、相互に補完し合う関係にあります。ブランディングが企業や事業、商品・サービスのアイデンティティを確立し、マーケティングがそのアイデンティティをステークホルダーに効果的に伝えることで、ブランド価値と競争力が高まる好循環が生まれます。

その関係性を前出のコトラーはこのように語っています。

強力なブランドは優れたマーケティングを促進し、優れたマーケティングは強力なブランドを築く。

2. ブランディングの「ニーズ」と「トレンド」

ではなぜブランディングが必要とされているのでしょうか? その理由をブランディングの系譜やトレンドを交えながら解説していきます。

2ー1 ブランディングニーズの高まり

近年、書店やオンライン書店に並んでいる沢山のビジネス関連書籍を眺めていて気付くことがあります。それは「ブランディング」や「ブランド戦略」をテーマにした書籍が非常に多いこと。2000年頃はほんの2〜3冊見かける程度でしたが、今はビジネス関連書籍コーナーでも大きな割合を占めています。

ちなみにブランド戦略の世界的権威であるデービッド・A・アーカーの「ブランド・エクイティ戦略」と「ブランド優位の戦略」の訳書が日本で出版されたのは1994年と1997年。その上梓を契機に“ブランディング”という聞きなれない言葉が日本でも使われるようになり、ブランディングに関するビジネス書が急増していきます。この現象は、ここ30年間におけるビジネス領域におけるブランディングニーズの高まりと比例していると言っていいでしょう。

デービッド・A・アーカー著「ブランド・エクイティ戦略」「ブランド優位の戦略」

2ー2 ブランディングニーズが高まっている理由

ビジネスの現場でブランディングが必要とされている理由について、ブランディングの機能や効果から、その理由を説明します。

● 知名度が高まる・差別化できる
知名度を高め、その存在を生活者に認識させる手段としてブランディングは有効に機能します。また競合他社と差別化し、独自の市場ポジションを確立する手段としてもブランディングは有効に機能します。
● 信頼感と信用が深まる
ブランド戦略に従ったブランディングにより、一貫した価値を提供しやすくなります。これにより生活者の信頼感と信用が深まり、ブランドロイヤルティが高まります。
● 新市場への進出・既存事業の拡大
新しい市場・顧客セグメントに進出する際にブランディングは有効に機能します。また事業の規模を拡大したりテコ入れしたりする際にもブランディング(=リブランディング)は有効に機能します。
● エンゲージメントとモチベーションの形成
ブランディングは従業員の誇りや忠誠心を高め、従業員と企業のつながりを強化し、良好な企業文化を育む役割も果たします。またブランドに対して従業員が誇りを持つことで、顧客に対するサービスの質も向上します。
● 企業価値の向上に寄与する
ブランディングニーズが高まっている複数の理由は以上の通りですが、もっと分かりやすく端的に言うことができます。

2ー3 ブランディングニーズが高まっている理由を、もっと分かりやすく

2ー3 ブランディングニーズが高まっている
    理由を、もっと分かりやすく

ブランディングが必要とされている理由は上記の通りですが、もっと分かりやすく説明することができます。端的に言うと、「ブランディングを上手に行っている企業ほど業績が良い」という事実に多くのビジネスパーソンが気づいたのです。

世界的なブランディング会社であるインターブランドが毎年発表する「Best Global Brands」を見ても、ブランド力と業績が比例していることが分かります。

Best Global Brands
出所;インターブランド


2ー4 ブランディングのトレンド

ちなみにブランディングの概念そのものは新しいものではありません。優れた企業(高業績を続けている企業)は、ブランディングという言葉が使われるようになるずっと以前から、事業や企業の存在価値を高める事業活動や企業活動を地道に行ってきました。

それが1990年代頃からブランディングという呼び名を与えられることで改めて認識されるようになり、新たな取り組みとして注目されるようになったのです。

そんなブランディングですが、コトラーの定義しかり、アーカーの理論しかり、もともとは“社外に向けたマーケティング的な活動”だと認識されていました。しかし近年になって、“社内に向けたマネジメント的な活動”も含めてブランディングと呼ぶ傾向にあります。その動向について説明しましょう。

2ー5 従来のブランディング

デービッド・A・アーカーによって体系化されたブランディング理論は、市場において競争優位を確立する方法論です。その方法論を要約すると、「会社や商品の独自性を強め、競合との差別化を図ることによってブランド価値を高める。その一連の活動の軸にブランドエクイティを据える」というものです。



ブランドエクイティの4要素
ブランドエクイティブランドロイヤリティブランドと顧客の結びつき
ブランド認知顧客の心の中におけるブランドの存在感の強さ
知覚品質購入するにあたって、顧客が最も重視するもの
ブランド連想ブランドを通じて、企業が顧客の心の中で表現させたいもの
ブランドエクイティの4要素
ブランドエクイティブランドロイヤリティブランドと顧客の結びつき
ブランド認知顧客の心の中におけるブランドの存在感の強さ
知覚品質購入するにあたって、顧客が最も重視するもの
ブランド連想ブランドを通じて、企業が顧客の心の中で表現させたいもの


出所;「ブランド・エクイティ戦略(ダイヤモンド社)

現在もブランディングのセオリーとして重宝されているこの方法論ですが、ブランディングの対象が「顧客」のみであり、目指すのが「競争優位」となっていることが分かります。

この点から、従来のブランディングが主に“社外に向けたマーケティング活動”として機能していたことが分かります。

2ー6 新しい系譜のブランディング

しかし2000年代になって、その方法論とは異なる系譜のブランディングが登場します。それは企業ブランディングから派生したもので「インナーブランディング(海外ではインターナルブランディング)」と呼ばれるようになります。

従来のブランディングが社外を対象としているのに対し、インナーブランディングは文字通りインナー(社内)に向けた施策です。当初は「従業員の生産性と効率性の向上」が主な目的でしたが、2008年の金融危機以降は「従業員の積極的な関与と組織への貢献」も目的に掲げられるようになりました。

2ー7 さらに新しい系譜のブランディング

現代のビジネス環境では、企業の目的は単に経済的な成功だけでなく、社会的、環境的な責任も含めた広範な視点から定義されるようになっています。

その潮流を象徴するトピックを紹介しましょう。アメリカの主要企業の経営者181人が参加した2019年のビジネス・ラウンドテーブルで「株主資本主義」から「ステークホルダー資本主義」への転換が宣言され、パーパスドリブンな経営の重要性が注目されるようになったのです。

いかにステークホルダー(顧客、従業員、投資家、社会など)の期待に応え、社会的な責任を果たすか。パーパスブランディングの意味と役割は、今後ますます重要になっていくに違いありません。

3. ブランディングの「メリット」と「デメリット(難点)」

3. ブランディングの
  「メリット」と「デメリット(難点)」

ブランディングには多くのメリットがありますが、デメリットも無くはありません。ブランディングとは何かを理解するために、ブランディングのメリットだけでなくデメリット(難点)についても把握しておく必要があるでしょう。

3ー1 ブランディングのメリット

最初にブランディングのメリットを幾つか挙げてみます。

● 顧客の認知と信頼
ブランディングは、企業の存在を顧客に知ってもらい、信頼関係を築くための効果的な手段です。良いブランドイメージがあると、顧客はその企業や事業、製品・サービスに対して好意的になり、支持する気持ちが強くなります。
例)Appleブランドは革新性と品質を象徴し、利用者からは製品が信頼できるという共通認識を持たれています。

● 価値の伝達
ブランディングは、企業の提供する価値や独自性をステークホルダーに伝える役割を果たします。ブランドのあるべき姿が明確であれば、その価値が分かりやすくなり、ステークホルダーによる支持も高まります。
例)サントリーブランドの「水と生きる」というアイデンティティは、経済的成功だけでなく社会的役割を果たそうとする企業姿勢を伝えています。

● 人材の獲得と維持
優秀な人材を引き寄せ、好ましい企業文化を育みます。良好なブランドイメージがあれば、企業は求職者にとって魅力的になり、従業員は誇りを持って働くことができます。
例)Googleブランドは、革新的で魅力的な企業文化を育み、世界中からトップクラスの人材を引き寄せています。

3ー2 ブランディングのデメリット(難点)

3ー2 ブランディングのデメリット
    (難点)

その一方で、ブランディングのデメリット(難点)についても幾つか挙げてみます。

● 一貫性の維持の難しさ
ブランディングは一貫性が求められるため、市場や社会の変化に迅速に対応するのが難しいば局面もあります。ブランドの一貫性が揺らぐと、ステークホルダーの信頼を失うことがあります。
例)スターバックスブランドは、全世界で一貫したブランド体験を提供するため、アイテムやフレーバーで地域ごとに異なる利用者ニーズや文化に柔軟に適応しています。

● 時間が必要
ブランディングは一定の時間を必要とします。施策の実施に数ヶ月を要しますし、施策の実施後も継続的な浸透活動が必要です。そのような性質上、中長期的なビジネスの成功に貢献する一方で、即時的な効果は見込めません。
例)The North Face(ノースフェイス)ブランドは、設立から30年をかけてアウトドア愛好家の間で徐々に知名度を高め、その後30年をかけてアウトドア用品市場で主要ブランドの一つとなりました。

● かつて実施したブランディングに安住できない
「業態の進化を反映できない」「社会の価値観やトレンドの変化に適応できない」などの理由で、ブランドイメージが陳腐化してしまう恐れがあります。かつて実施したブランディングに安住せず、ブラッシュアップを続ける必要があります。
例)映画やテレビ番組のデジタル配信を先駆けたNetflixブランドは、キャッチアップされそうになると、独自コンテンツの制作と提供に注力しました。またストリーミング技術の改善などで視聴クオリティを向上し、ブランド体験を絶えず進化させています。

4. 企業向けブランディングの種類

ブランディングには様々なバリエーションがあります。地域ブランディングやリテールブランディング、個人ブランディングなど、ブランディングの対象を限定したものも存在します。

ブランディングの理解を進めるために、企業に向けて提供されるブランディングのうち主要なものを5つ紹介します。

1. 企業ブランディング
2. 事業(商品・サービス)ブランディング
3. パーパスブランディング
4. インナーブランディング
5. アウターブランディング

4ー1 企業ブランディング

企業全体のアイデンティティを戦略的に策定し、社内外のステークホルダーに向けて一貫したメッセージを伝える活動が企業ブランディングです。企業の理念やパーパス、ミッション、ビジョン、価値観などを明確にし、それをコミュニケーションに反映することで、企業の信頼性や評判を高め、競争優位性を築きます。

企業ブランディングが成功すると、顧客や投資家の信頼が高まるだけでなく、優秀な人材の採用や、従業員のやる気を高めることにもつながります。

企業ブランディングの具体的な施策例;

● 企業理念の明確化と共有:企業の理念やパーパス、ミッション、ビジョン、価値観などを明確化し、全従業員で共有する
● ビジュアルアイデンティティの統一:一貫したブランドイメージの確立をめざして、ロゴ、シンボル、カラーなどのデザイン要素を統一する
● ブランドメッセージの発信:そのブランドを象徴するブランドメッセージを開発し、発信する
● オウンドメディア(自社保有メディア)展開:各ステークホルダーに向けて情報が整理された企業Webサイト、会社案内などで企業の価値観を発信する
● シェアードメディア(共有メディア)展開:SNSを活用して企業の価値観や最新情報を発信し、顧客とのエンゲージメントを深める

フォアビスタでは、企業ブランディングの各種サービスを提供しています。アプローチや具体例をご覧ください
フォアビスタの「企業ブランディング」はこちら
「中小企業に有益なブランディングとは?」はこちら
「中堅企業に必要なのは、転換期のブランディング?成長期のブランディング?」はこちら

4ー2 事業(商品・サービス)ブランディング

事業(商品・サービス)ブランディングとは、マーケットを見据えながらブランドイメージを確立し、その価値や独自性を顧客に伝えるための活動です。これらのブランディングの特徴は、ステークホルダー全般ではなく顧客を対象とすることにあります。そのため、顧客の見極めとターゲティングがブランディングの成功に大きな影響を与えます。

事業(商品・サービス)ブランディングが成功すると、ブランドへの強い顧客ロイヤルティが築かれ、市場シェアや売上の拡大がもたらされます。

事業(商品・サービス)ブランディングの具体的な施策例;

● 市場調査:顧客のニーズや競合分析を行い、ブランドのポジショニングを決定
● 顧客プロファイリング:クラスター分析によってプロファイリングを行った上で顧客を決定
● ブランドクリエイション:事業や商品・サービスの独自性を際立たせるブランドメッセージやロゴマークを開発する。新事業、新商品、新サービスであればネーミング開発も行う
● ブランドコミュニケーション:目標に合わせてメディアを選定し、事業(商品・サービス)Webサイト、オンライン広告、テレビCM、PRなどでブランド認知を高める
● 顧客サポートの強化:購入後のサポートを充実させ、継続的に顧客満足度を向上させる。顧客の声はブランドの改善に活かす

フォアビスタでは、事業(商品・サービス)ブランディングの各種サービスを提供しています。アプローチや具体例をご覧ください。
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4ー3 パーパスブランディング

企業の存在意義・社会的使命を明確にし、企業ブランドの中心に据える取り組みがパーパスブランディングです。パーパスブランディングでは、企業がどのように社会に貢献し、ステークホルダーと共にいかに成長していくかを示すことがポイントとなります。

適切なパーパスは企業文化を育み、従業員のエンゲージメントとモチベーションを高めます。また、企業の社会的評価が高まり、優秀な人材の獲得やビジネスの持続的成長を後押しします。

パーパスブランディングの具体的な施策例;

● エンゲージメント向上プログラム:理念やパーパス、MVV、ブランド価値を理解するためのワークショップやコンテストを実施する
● コミュニケーション強化:社内報、イントラネット、定期ミーティングなどを通じて、ブランドに関する情報を共有する
● リーダーシップの強化:ブランドアンバサダーとしてリーダーが積極的にブランド価値を伝える

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4ー4 インナーブランディング

内部のステークホルダーに向けて企業の理念やパーパス、MVV、ブランド価値を浸透させ、自発的行動を促す取り組みがインナーブランディングです。

インナーブランディングが成功すると、従業員のモチベーションやエンゲージメントが高まり、生産性の向上や離職率の低減にも繋がります。また、顧客との接点で従業員が一貫したブランド体験を提供することで、企業のブランド価値がさらに高まります。

なお、インナーブランディングは継続的な取り組みが必要です。一度の施策で終わらず、定期的に活動を見直し、改善を図ることが求められます。

インナーブランディングの具体的な施策例;

● エンゲージメント向上プログラム:理念やパーパス、MVV、ブランド価値を理解するためのワークショップやコンテストを実施する
● コミュニケーション強化:社内報、イントラネット、定期ミーティングなどを通じて、ブランドに関する情報を共有する
● リーダーシップの強化ブランドアンバサダーとしてリーダーが積極的にブランド価値を伝える
● ブランドブックの配布:理念やパーパス、MVV、ブランド価値を明文化し、全従業員に配布する
● 評価制度の見直し:理念やパーパス、MVVに沿った行動や成果を評価する仕組みを導入し、従業員のブランド意識を高める
● 社内イベント:チームワークやブランドに関連した社内イベントを開催し、従業員の一体感を醸成する

フォアビスタでは、インナーブランディングの各種サービスを提供しています。アプローチや具体例をご覧ください。
フォアビスタの「インナーブランディング」はこちら
「必要なのは、インナーブランディング?アウターブランディング?」はこちら

4ー5 アウターブランディング

顧客や取引先、一般社会などの外部ステークホルダーに向けて、企業や事業、商品、サービスのブランドイメージを戦略的に確立し、広める活動がアウターブランディングです。

アウターブランディングでは、ブランドの知名度やロイヤルティの向上、好感や共感の醸成を目指します。

アウターブランディングの具体的な施策例;

● ブランドクリエイション:企業や事業、商品・サービスの独自性を際立たせるブランドメッセージやロゴマークを開発する
● オウンドメディア展開: 自社所有メディアでのブランド展開。ブランド戦略に沿ったWebサイト、ブログ、カタログ、ホワイトペーパー、セミナーなどを制作/公開/配布/実施する
● ペイドメディア展開:有料メディアでのブランド展開。ブランド戦略に沿ったマス広告、Web広告、展示会などを制作/実施する
● シェアードメディア展開:共有メディアでのブランド展開。ブランド戦略に沿ったX、Facebook、YouTube、Instagramなどを制作/運用する
● アーンドメディア展開:獲得メディアでのブランド展開。ブランド戦略に沿ったフリーパブリシティ、プレスリリース、プレスリリース配信サイトなどを配信/利用する

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5. まとめ【基本編】

戦略的なブランディングとは?【基本編】のポイントは、以下の4点となります。



1. ブランディングとは?
企業や事業、製品・サービスを他の競合から差別化し、ステークホルダーに特定のイメージや価値を伝えるための活動がブランディングと呼ばれています。ビジネスの成功に貢献するといわれているブランディングについて、その特徴や種類を解説します。

2. ブランディングの「ニーズ」と「トレンド」
業績が良い企業ほど効果的なブランディングを行なっている事実からブランディングのニーズは高まっています。従来のブランディングでは顧客向けが中心でしたが、近年では従業員に向けたインナーブランディングの割合が増えています。また、社会的・環境的責任を果たすことを目的としたパーパスブランディングが注目されています。

3. ブランディングの「メリット」と「デメリット(難点)」
ブランドの価値や独自性を明確に伝えるブランディング。ブランディングにより、企業や事業、商品・サービスの認知は向上し、ステークホルダーとのエンゲージメントが高まります。その一方で、ブランディングは一貫性を保つのが難しく、時間がかかり、迅速な効果が見込めません。またブラッシュアップを続けなければ、ブランドが陳腐化する恐れがあります。

4. ブランディングの種類
企業に向けたブランディングの種類は主に以下の5つです。
● 企業ブランディング:企業の理念や価値観を明確にし、一貫したメッセージで信頼性と競争優位性を高める取り組み
● 事業(商品・サービス)ブランディング:顧客対象にブランドイメージを確立し、価値と独自性を伝える取り組み
● パーパスブランディング:企業の存在意義と社会的責任を中心に据え、ステークホルダーに向けてメッセージを発信し実行する取り組み
● インナーブランディング:エンゲージメントや生産性の向上を目指し、従業員に企業の理念やパーパス、MVV、ブランド価値を浸透させる取り組み
● アウターブランディング:知名度の向上やロイヤルティの醸成を目指し、外部ステークホルダーにブランドイメージを戦略的に広める取り組み



ブランディングには複数のバリエーションが存在します。自社の課題や目標に適したブランディングを選び、中・長期的な視点で取り組むことで着実に効果が現れます。

ブランディングの手順、具体的なブランディング施策、ブランディングプロジェクトを成功させるためのポイントについては、ブランディングとは?【実践編】で解説していますので、そちらも参照ください。

ブランディングとは何か。戦略的なブランディング会社が解説します

最後に、戦略系ブランディング会社「フォアビスタ」をご紹介します。

フォアビスタでは、利益と意義の双方を追求する目的思考アプローチで「なくてはならないブランドづくり」を行っています。ブランディング専門のコンサルティング会社として、企業の目標達成を支援しています。
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